
本当はズボンを履きたいEさん(高2 LGBTQ)
Eさんとは高1の終わり頃に出会いました。Eさんは級友とのトラブルを切っ掛けに学校を休みがちになっていました。どうしてトラブルになったのかを尋ねると、言いにくそうに「髪型…」とポツリと答えてくれました。確かに、他の女子高生に比べて、全体的に髪は短く、後ろも刈り込んでいてスポーティーでした。Eさんはやせていて身長も170㎝以上と高く、バレー部に所属しており、後ろ姿は男子と区別がつかないくらいで、どうやら、そうした見た目を級友にからかわれたということでした。話をうかがって行くと、Eさんは以前から女子より男子と話す方が楽しく、見た目もチャラチャラしたものよりシンプルな物を、ピンクや明るい色より、青や白、黒といった暗色を好んでいたそうです。そして、何より学校に行きたくないと思う理由は、「制服のスカート、もう履きたくない」と打ち明け、自分が女性として見られたくないと語ってくれました。
その後、Eさんと話し合い、まず保護者(母)の理解を得てから学校の担任教諭や管理職の先生方に事情を説明し、協力を求めました。幸いにも理解のある先生方で、高2年生から男子制服の着用と、校内の男女共用トイレや更衣室の使用などの配慮を認めて頂きました。Eさんはその後高校に復帰し、「将来はLGBTQの人を支援する団体で働きたい」と語ってくれました。