
「もう子守りは嫌だ」と話してくれたK君(小5男子)
最近、級友とのケンカや乱暴な言葉使いが多く、目立っていたK君。担任の先生がたびたび注意し、その時は反省した様子を見せるものの、些細なことで急にキレて、ひどい時には教室で他児童に椅子を投げつけたり、低学年の子を突き飛ばしてケガをさせてしまったりすることもありました。先生から相談を受け、私がK君と会ってみることになりましたが、はじめK君は、「またお説教か」という表情でちらっと私を見た後は、私の方に向き合って座ろうともしませんでした。ただ、どんな風に椅子に座ろうとも話ができれば私はそれで構わないので、K君にはそのままで良いことを伝えて、普段の生活の様子を尋ねてみました。
いろいろ質問をして行く中で、家族の話題になりました。長姉(23歳)は結婚をして独立しており、家には父母と次姉(19歳)とK君の4人家族だったそうですが、半年くらい前に次姉が子どもを出産したとのこと。また、長姉には子どもが二人(6歳男の子、4歳女の子)がいましたが、こちらもまた最近離婚して実家に戻って来ているそうです。K君の両親は自営業をしていて忙しく、小学校が終わった後、K君が帰宅すると母や姉たちが仕事や買い物に出て家を空けるので、必然的に年下の子どもたちの面倒はK君が見ることになっているそうでした。ただ、この6歳の男の子(K君にとっては甥)はかなりヤンチャで、赤ちゃんの寝ているベビーベッドを揺らして倒してしまったり、4歳の妹の髪の毛を引きちぎってTVの裏に隠したりといったイタズラがほぼ毎日で、何かあると「あんたがちゃんと見てないからでしょ!」と母や姉たちにK君の責任として叱られるのだと話してくれました。
K君に了解を取って、後日私と母とで面接を行い、K君にとって子守が負担となり、大きなストレスとなって学校での素行不良に繋がっていると考えられることをお伝えしました。母もK君の落ち着かない様子は気になっていたものの、自分たちおとなも忙しさにかまけてK君に面倒事を押し付けてしまっていたと語ってくれました。
その後、母から子どもたちを預けられる保育園が見つかったと連絡があり、家庭での子守の負担が減ったためか、K君は自然と学校での乱暴な行動もパッタリなくなったと担任の先生からうかがいました。